プラジャーク・クヮルテット Prazark Quartet
今日、最も国際的に活躍するチェコの弦楽四重奏団のひとつであるプラジャーク・クヮルテットは、メンバーがまだプラハ音楽院の学生であった1972年に結成された。以来このカルテットは、比類なきチェコのカルテットの伝統を受け継ぐものとして、そしてその音楽の質の高さによって注目を集めてきた。
1974年のチェコ音楽年にプラハ音楽院室内楽コンクールで第1位を獲得。1975年プラハの春音楽祭で演奏を行って国際的なキャリアを踏み出した。そして1978年にはエヴィアン弦楽四重奏コンクールで第1位に輝き、同時にコンクール中の最優秀録音に授与されるラジオ・フランスの特別賞も獲得。他にもチェコ国内の様々なコンクールで受賞。
以後30年以上にわたり世界中の舞台で活躍を続けている。ヨーロッパ音楽界の主要都市であるプラハ、パリ、アムステルダム、ブリュッセル、ミラノ、マドリード、ロンドン、ベルリン、ミュンヒェンなどで公演を重ねるほか、幾多の国際的なフェスティバルに招聘されては、メナヘム・プレスラー、ヨゼフ・スークといった第一級の演奏家たちと共演している。
近年では北米での活躍も目覚しく、ニューヨーク(カーネギー・ホール、リンカーン・センター、92番街Y)、ロサンジェルス、サンフランシスコ、ダラス、ヒューストン、ワシントン、フィラデルフィア、マイアミ、セントルイス、ニューオリンズ、クリーブランド、ヴァンクーヴァー、トロント、モントリオールなど数多くの都市から度々招かれている。
現在はプラーガ・デジタルズ(販売はハルモニア・ムンディ)と専属契約を結んでおり,同レーベルからはこれまでに35枚を越える受賞CDがリリースされている。更にフランス、ドイツ、オランダ、チェコなどヨーロッパ、及び米国で放送向けに多数録音を行っているほか、スプラフォン、パントン、オルフェオ、オッターヴォ、ボントン、ヌォヴァ・エラによる録音もある。
2010年になって、同カルテット設立時から第一ヴァイオリンを担ってきたヴァーツラフ・レメシュに変わり、パヴェル・フーラが第一ヴァイオリンを務めている。レメシュの左手の状態が悪化して演奏を続けることが困難となったため。フーラはそれまで同じくチェコを本拠とするコチアン弦楽四重奏団で長く第一ヴァイオリンを務めており、プラジャーク・クヮルテットとも長年親しい関係にあっ
たもの。