日本には、季節ごとに客人を迎える空間を天然素材で美しく設える礼節の文化「室礼（しつらい）」があります。現代ではその心やしきたりが忘れられつつありますが、「鹿田室礼」は、この日本古来の精神を現代に伝えることを使命に、竹やラタンなどの自然素材を使ったインテリア製品を提案しています。

福岡県知事指定の工芸品「八女すだれ」を、110年以上にわたって生産し続けてきた鹿田産業は、50年前にラタン(籐）素材を、インドネシアから本格的に輸入し始めた日本で最初の会社でもあります。本企画展では、世界的建築家・隈研吾氏が初めて手がけるラタン家具『KKシリーズ』を展示販売いたします。15年以上にわたり鹿田産業のすだれ素材を活用してきた隈氏が、素材の魅力と“ひとふでがき”という流れるようなデザインを融合させ、新たな空間美を提案します。何度も繰り返し試作を重ね、耐久テストを経て製品化された苦労の逸品を、全シリーズ触れていただける貴重な機会となります。他にも、アウトドア用の希少な鹿田産業独自のシリーズも展示・販売いたします。天然素材の可能性と、日本の美意識を融合した新たなインテリアの世界を、ぜひ会場でご体感ください。（約８０点展示）