2つのショパン国際コンクール優勝ピアニストと川口成彦による
The Real Chopin × 18世紀オーケストラ
ショパン国際ピアノコンクールとショパン国際ピリオド楽器コンクールの覇者がココに集う!
WEB先行発売:2023年10月8日(日) 10:00~
一般発売:2023年10月13日(金) 10:00~
イベント詳細
概要
会 場 | 福岡シンフォニーホール |
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入場料 |
S席 15,000円 ※未就学のお子さまの入場はご遠慮ください。(無料託児サービスあり・要予約) 座席配置図 |
チケット |
・アクロス福岡チケットセンター TEL:092-725-9112 https://www.acrosticket.jp(インターネット購入) ・チケットぴあ(Pコード:240-649) https://t.pia.jp ・ローソンチケット(Lコード:84057) https://l-tike.com/ ・イープラス https://eplus.jp |
出 演 | ユリアンナ・アヴデーエワ(第16回ショパン国際ピアノ・コンクール優勝) トマシュ・リッテル(第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール優勝) 川口成彦(第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール2位) |
曲 目 | モーツァルト:交響曲 第40番 ト短調 KV550 藤倉大:Bridging Realms for fortepiano (演奏:川口成彦)※第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクール委嘱作品/日本初演 ショパン: ポーランド民謡による大幻想曲 イ長調 (演奏:川口成彦) ロンド・クラコヴィアク ヘ長調 (演奏:トマシュ・リッテル) ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 (演奏:ユリアンナ・アヴデーエワ) |
お問い合わせ | アクロス福岡チケットセンター |
トマシュ・リッテルと川口成彦が奏でるショパンの時代を彷彿とさせるピアニズム (文:音楽ジャーナリスト 伊熊よし子)
5年に一度ショパンの故郷ワルシャワで開催されるショパン国際ピアノコンクール(以下ショパンコンクール)。1927年創設のこの長い歴史を備えたコンクールは、歴代の優勝者や入賞者の多くがコンクール後に国際舞台で大きな活躍することで有名となり、いまや「世界一のコンクール」と称されている。
2018年、これにもうひとつのショパンコンクールが加わった。ショパン国際ピリオド楽器コンクール(以下ショパンピリオドコンクール)と名付けられたもので、本家のショパンコンクールと同様に5年に一度の開催である。第2回は今年10月5日から15日までワルシャワで開催されていた。日本人のエントリーが10名ともっとも多く、ポーランド人(6名)、イタリア人(4名)と続く。第1および第2ステージはJ.S.バッハやモーツァルト、19世紀前半に書かれたポーランド人作曲家によるポロネーズも含まれるソロリサイタル形式。第3ステージとなるファイナルは管弦楽を伴うショパンの作品で(6名が進出)、ヴァーツラフ・ルクス指揮{oh!}オルキェストラとの共演。結果は、エリック・グオ(21歳)が第2回ショパンピリオドコンクール優勝。これはすべてオンライン・ストリーミングが配信されたため、自宅にいながらリアル・ショパンを味わうことができた。
#1■クラコヴィアクは伝統的な民俗舞踊
その第1回の優勝者、ポーランド出身のトマシュ・リッテルと第2位入賞の川口成彦が、2024年3月に開催される「The Real Chopin×18世紀オーケストラ」について、抱負を語った。まず、リッテルの紹介から。
トマシュ・リッテルは1995年ポーランドに生まれた。ワルシャワとモスクワでフォルテピアノ、チェンバロなどを学び、現在はピリオド楽器とともにモダンピアノも演奏。両方の楽器でレパートリーを広げている。リッテルはショパンピリオドコンクールの記念すべき第1回の覇者となったが、2024年3月の18世紀オーケストラとの共演では、ショパンの「演奏会用ロンド《クニコヴィアク》op.14」を演奏する。
「18世紀オーケストラと一緒に演奏できるのは無上の歓びですね。コンクールのときはオーケストラとのリハーサルも時間が限られていたため、集中して本番に備えましたが、今回はオーケストラといろんな響きや表現を試してみたいと思っています。少しは時間に余裕があると思いますので…。《演奏会用ロンド「クラコヴィアク」》は、ショパンの数少ないピアノと管弦楽のための作品のひとつです。ピアノ協奏曲に比べ、演奏される機会はそう多くはありません。クラコヴィアクというのは、古都クラクフの伝統的な民俗舞踊で、2拍子をとり、シンコペーションや弱拍のアクセントに特徴があります。ポーランドのお祭りなどでは、よく踊られる舞曲ですね。ショパンはこれを巧みに作品に取り入れ、リズミカルで美しい作品に仕上げています。今回は、18世紀オーケストラとの弾き振りを披露しますが、まさに大きなチャレンジだと感じています。弾き振りは、最初はすごく難しいと思いました。でも、いまはモーツァルトのコンチェルトでもよく行っているためか、オーケストラと一体となり、自分もその一員になったつもりで演奏できます」
#2■大音響に慣れた現代人の耳を研ぎ澄ませ、浄化し、癒しと幸福感を与える
プロフィール
1981年にブリュッヘンとその友人らによって結成された世界有数の古楽オーケストラ。バッハからモーツァルト、ハイドン、ベートーヴェン、そしてメンデルスゾーンやショパンまで幅広いレパートリーを誇る。2014年、ブリュッヘンは逝去したが、彼の精神は受け継がれ、現在は客演ソリストや客演指揮者を迎えて数々のプロジェクトを行っている。「ショパンと彼のヨーロッパ」国際音楽祭でもレジデントオーケストラとしてショパンのピアノと管弦楽のための作品を演奏している。
2010年のショパン国際コンクールで見事優勝、一躍世界が注目するピアニストとなる。燃えるようなテンペラメントと卓越したテクニックを持ち、力強く、確信をもって自信に満ちた演奏は、世界中の聴衆を魅了している。2022/23年シーズンはクルレンツィス指揮南西ドイツ放送響との共演や、カーネギーホールでリサイタル・デビューが決まっている。録音も数多く、すべての録音は、アヴデーエワの芸術性の頂点を収めた集大成となっている。
1995年ポーランド生まれ。モスクワ音楽院に留学し、リュビモフやシェフチェンコに学び、数々のコンクールの優勝や入賞を経て、2018年にワルシャワで開催された第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで優勝。ポーランドはもとより、海外の音楽祭に参加し、ポーランド放送響、シンフォニア・ヴァルソヴィア、18世紀オーケストラ、バッハ・コレギウム・ジャパン、プラハのマルティヌー・カルテットやチューリヒのストラディヴァリウス・カルテットと共演している。
1989年生まれ。小倉貴久子、リチャード・エガーの各氏に師事し、第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第2位、ブルージュ国際古楽コンクール最高位。フィレンツェ五月音楽祭や「ショパンと彼のヨーロッパ」音楽祭をはじめとした音楽祭に出演している。18世紀オーケストラと共演し、コンセルトヘボウ管のメンバーとは室内楽形式によるピアノ協奏曲のリサイタルを開いた。第46回日本ショパン協会賞受賞。第31回日本製鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞受賞。
1843年7月18日製造、10月9日エピネイ子爵が購入。
マホガニーケース 製造番号No.10456 長さ205cm
タカギクラヴィア所有 2018年度ショパン国際ピリオド楽器コンクール認定楽器
フォルテピアノは構造的に強度不足で華奢なため、コンサートコンディションで現存する楽器は少ないが、このNo.10456はほぼオリジナル状態を保つ貴重な楽器である。1807年にフランス・パリで創業されたプレイエル社。古典的なウィーン式を改良したシングルアクションは構造が単純で、鍵盤の先に弦を叩くハンマーを直接押し上げる部品が取り付けてあるだけなので、弦楽器のように指先の繊細な表現を伝えやすい。また鍵盤が軽く柔らかい音色を持ち、ピアニシモでの音色の変化が美しい。