藤袴(ふじばかま)とアサギマダラ〜北九州市門司区〜 - ふくおか花紀行 - アクロス福岡
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ふくおか花紀行

藤袴(ふじばかま)とアサギマダラ
〜北九州市門司区〜

藤袴(ふじばかま)とアサギマダラ〜北九州市門司区〜
「萩(はぎ)の花 尾花(おばな) 葛花(くずはな) なでしこの花 女郎花(おみなえし)
 また藤袴 朝がおの花」
山上憶良(やまのうえのおくら)『万葉集巻第八』所収


同種の物の名前を並べて一編の詩歌とする「ものづくし」の歌である。尾花は薄(すすき)、朝がおは今の桔梗(ききょう)である。春の七草は粥に入れて食し無病息災を願うとされているが、秋の七草は秋に咲く代表的な草花を愛でるものだ。しかし、いまでは藤袴や桔梗は絶滅危惧種となり、自生するものを見つけるのは容易ではない。

そうした秋の七草を自然に近い形で植栽しているのが、北九州市門司区の白野江(しらのえ)植物公園だ。周防灘を見渡す小高い丘に立地している。

藤袴はその名のとおり花軸の先端に淡紅紫色の袴の形をした小さな花をつける。桜餅のような甘い香りがし、「渡り蝶」として知られるアサギマダラが南へと帰る長旅の途上飛来してくる。可憐な花をつける藤袴だが、その蜜には毒性のアルカロイドが含まれている。アサギマダラはその蜜を体内に蓄積することで、野鳥などの外敵から身を守り長旅をするという。白野江植物公園では十月中旬の一時期だけ、藤袴にあつまる約百匹ものアサギマダラを見ることが出来る。

【白野江植物公園へのアクセス】
アクセス:JR門司港駅下車。駅前バスターミナル発西鉄バス41番系統「白野江」行きで、約20分。「白野江2丁目・植物公園入口」下車徒歩2分。
所在地:北九州市門司区白野江2丁目 Tel:093-341-8111
ホームぺージ:http://www.shiranoe.com/

  • 絵  ならざき清春
    市内に水彩画教室を2つ持つ。著書に画集「水彩で描くやわらかな光の風景」。
    東京・大阪・仙台でも水彩画講座を開く。
    アトリエ:福岡市中央区黒門6-41-503 
    連絡先:092-721-6616
    →ホームページはこちらから